2009/09/05

マスコミが伝えない麻生総理の平和外交 【1of2】

夢みたいな話かもしれません。
でも、こんな形で世界の平和に貢献できたらいいんじゃないか。


平和と繁栄の回廊
 2008年2月17日
 伊勢原青年会議所設立30周年記念
 『これからの日本、そして地域に求められること…』より

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 「これからの日本になに期待されているんだ?」と言われれば、私は今から言う例が一番だと思っているので、ちょっと話が長くなりますが聞いてください。

 パレスチナというところが中近東にあります。イスラエルとドンパチやってるところですが、1948年、今から約60年ぐらい前にここにイスラエルという国ができました。
 以来、パレスチナとの紛争は、ずーぅと今日まで続いて、全てのテロというものはまずは、ここから起こったと言ってもいいぐらい。
それに対して多くの人々は「イスラム教とユダヤ教との宗教戦争だ」とよく言っているが、こりゃ嘘だと思う。

 なぜなら、チリ…チリっていうのは、南米にチリという、皆さん方が飲まれるワインなんかもそうですが、チリという国があります。このチリという国の外務 大臣の話によると、チリにおける最大の外国人のコミュニティは、Chile Jewish Society、チリユダヤ人協会。次に大きいのがChile Palestine Communityって言うんですって。この2つが一番デカイんですって。

 ユダヤ教…イスラム…ユダヤ教。両方、ご存知の通り、パレスチナはイスラム教、そしてイスラエルの方はユダヤ教ですよ。そしてチリはもちろんキリスト教ですから、キリスト教国の中に全然異なった宗教が2ついて、最大の勢力をもって、その3つともうまくいっている。
 即ち、宗教が全ての理由だったら、世界でよく言われている、宗教によってアレが起きてんだって話は嘘だ。

 そこで私はこういうところにおける、いわゆるテロが起きたりなんだったりするのは、そりゃー色々あるだろうが、根本的には貧乏、「貧困と絶望」だと思っているから。
 希望がない、メシが食えねぇ、この2つがテロになる一番大きな理由だと、私はそう思っています。

 僕ぁアフリカの電気のないようなところに2年もいたし、中南米のブラジルにも1年ぐらい、アメリカやイギリスにもいましたけど、こういうかなり貧しい電 気もないようなところに、2年間ぐらいいたことがありますんで、よくそういったところの話と比較すると、わかりやすいんだと思いますが。

 そこで我々が日本政府として、これらの地域にどういった国際貢献ができるのかというんで、外務大臣になってちょうど1年…1回目を入れれば2年ぐらいになりますか、こういうプロポーズ、提案を出した。
「パレスチナさん、おたくではこのまま行ったって先はない。世界中のパレスチナ人から送られてくる義援金だけで国が成り立つなんてことはありえない。そこで、イスラエルも1940年代、50年代は間違いなく義援金でやってたが、彼らはキブツ(kibbutz)」、ご年配の方なら覚えてると思うけれども、農業奉仕、ロシア語でいやぁコルホーズ、中国語では人民公社、「これの巨大なものを作って、イスラエルは巨大な農業国家としてまずはスタートしたんだ」と。

 「したがって、お宅もこの農業をやる気はないか?気候、風土はイスラエルと全く同じ所にあるんだから。気候、風土は同じだろう。作る技術は俺たちが教える。金も出そう」。
 できあがった物をどうするか。これは間違いなくこの国以外に売らにゃいかん。売って外貨を稼ぐ。「そこも俺たちが教える」。

 日本で今、イタメシ屋、色々なところで、イタリア料理で、トマトだ、レタスだ、みんな、中近東やらギリシャやら、トルコやら、また、色々なところから輸入してますから、輸入してやる。農協が教えてくれる。
 しかし、農協の人たちは商売ができませんから、農協の人たちは作るだけ。自分たちは商売する気がない人たちですから、だから自分たちで物売らないんだから、したがって「売るのは商社を使って教えてあげる。あんたらのやることはたった一つ。働け。日本人並に働いてみせろ」。
 「イスラエルさん、お宅のやることはひとつだ。何もしねぇーでくれ。この地域に一切何もするな。決めたとこにゃー、ココは、しないでくれ」。
となりにヨルダンという国があります。
 そちらから見たら、Urdunnの東側と言われてるんですが、Urdunnという小さな川…言っときますけど、相模川ぐらい大きいと思っていたら大きな間違いよ。小川みたいなもん、ヨルダン川ってのは。小さな…ポイッと飛び越せるぐらいの川。その川の東側がヨルダンだ。
 その国を通して輸出。イスラエル通して輸出したくないから。

 「お宅、飛行場までの道路、俺たちが作るから、道路だけタダで貸せ」と。「あと使ったっていいよ。俺たちがそれを舗装するから」。これが条件。
これによってパレスチナは自分で食い物を作り、自分でそれを輸出して自分で稼ぐ。仕事と収入と未来が見えてくるから、「これを俺たちがやるが、どうだ?」。
交渉にかれこれ1年半ぐらいかかったと思いますが、昨年(2007年)の3月、シモン・ペレスという、今はイスラエルの大統領になりましたけれども、この人が来て、日本で、外務省飯倉公館で、日本、ヨルダン、パレスチナ、イスラエルの4カ国で手を握って、「…信用してみるか」いう話になりました。

 「俺たちがやるんだ。他の国がやるんじゃない。日本人がやるんだと。フランス人が、イギリス人が、アメリカ人がやるんじゃない。俺たちがやるんだ。信用してもらっていいんじゃないか?」と言って、立ち上がって握手して。
 6月にfeasibility studyを終えて、6月にやれる、技術的な目処をつけて。
8月、ジェリコ…ジェリコっていうのは、死の海と言われる、デット・シーという、死海、海抜マイナス320メーターという、世界で最も古い町のひとつ、ジェリコというところで、それをやることになりましたものですから、そこにイスラエルの外務大臣と、私と、他の国の外務大臣みたいなのが4人集まった。

 「イスラエルの外務大臣がジェリコに来たのは初めて」と大騒ぎで、新聞では…その辺りではめちゃくちゃ大ニュースですから。日本の新聞に載ったことありませんけど。
そして…ペレスというイスラエルの大統領が、「これまで俺たちは3カ国で何百回となく交渉のテーブルに着いたことがある。しかし、金儲けのために三者が一緒の席に座るのは初めてだ」。
俺は「おかしい」とゲラゲラ笑った。「ユダヤ人が金稼ぐ以外で何で集まるんですか?」と。ゲラゲラ笑った。そしたら、だぁ〜れも笑わないんだね(会場笑い)。もう極めて深刻なんだよ。
 政治家歴51年だからね、このペレスって男は。それが「ない」と言われて、今まで、調停とか休戦とかなんとか、「1回もない」。

 「ユダヤ人が金儲けの話をしないのはおかしいんじゃないの?」って言ってゲラゲラ笑ったら、「あそこで笑ってくれて助かった」と。「笑ってくれなかったら、実は、ちょっと間が持たなかった」と。「お前が笑ってくれたおかげで助かった」と言われたんですが。
この事に関して、「そんなとこに手ぇ出したら、アメリカからなにか言われたらかないませんよ」と、野党の人も言った。新聞記者も言ったよ。

 しかし…アメリカが日本に対してなんて言ったか。
 「本当か?!」「お前、正気か?」って言うから、「おぉ」。

 「何でそんなことができんだ?」って聞くから、「あんたらは、これまで平和というものを政治と軍事でやってきた。しかし50年間、うまくいったことはねーだろうが?俺たちはそれを経済でやる。だから時間をよこせ。しばらくやらせてみろ、俺たちに。あんたらはダメ。アメリカ人、イギリス人、フランス人、信用できない。俺たちはなん〜にもこの地域に今まで関係ねーから、だから俺たちは信用がある。この顔がええんだ。その顔はダメ(会場笑いと拍手)。これが証拠だ」と言ったら、これも今みたいに手叩いてくれる人がいたらよかったんだけど(会場笑い)、相手のアメリカのえらい人は黙ぁ〜って、「すごい、それが起きたら奇跡だ」と言ったんだけど。

 少なくともかれこれ1年近く経ちますが、これまで弾撃ち込まれたこともないし、妨害されたこともありません。

「少なくともあの砂漠が緑に変わったら、平和が我々にこれだけの繁栄を与えてくれる、というのを日本人が俺たちに教えてくれる。それに応える義務と責任は、我々パレスチナ人、そしてイスラエル、それに責任はかかっている」と言って、パレスチナの外務大臣が演説したのに対して、イスラエルの外務大臣は…って、うなずいてましたけど。

 これがもし3年後、きっちり青い物ができて緑になった場合、たぶん世界は“奇跡”って言うよ。おらぁ日本人がやるってのは、こういうことだと思うね。これからの日本ってのは。

これで言っていることはねぇ、肝心なことはひとつなんだよ。“働く”ってことなんですよ。働く。他の人たち…中国の人たちなんかは人を働かせるのはうまいよ。ね。しかし自分で働くか?これすごく肝心なところですよ。

 これね、宗教観に基づいていると僕は思うね。俺の偏見かもしれんけど。
 旧約聖書。イスラム教、ユダヤ教、キリスト教の経典は旧約聖書ですよ。この旧約聖書に、例のアダムとイブってのが出てくるんですが、神との契約を破った アダムに対し、神が与えた罰が“労働”であります。したがって“労働は罰”なんだ。Working is a punishmentなんだ。

しかし我が方、これは神道っていうのは、あのぉ、我が方は経典がどうの…そんな難しい宗教じゃなくて、ね、土着宗教みたいなもん。“シャーマニズム”って言うんだけど、土着宗教。
 こっちは経典なんかねぇ。“自然との共生”“先祖崇拝”、だいたいこんなもんだ、あとありゃしない(会場笑い)。ね。

 そういうものであって、したがって経典がないから一番古い本ってことになると、これは“古事記”ってことになる。例の天照大神っていうおばさん…おばさんって言っちゃいけねぇ(会場笑い)、女の神様がいる。この天照大神が一番えらい神さんなんだな。

この天照大神が、“機織り小屋からいでたまえ 神々はいかにしておわすぞと 天の岩戸を開けたまい 高天原をながむれば 神々は野に出て働いていた”と書いてあるだろ。
 ご年配の方だとこの辺は誰でも記憶があると思うよ。今日日の青年会議所は、こんな格調高い日本語なんて全然知りませんよ(会場笑い)。これダメ。こういうのを教えるのが、おじさんたちの仕事ですから。

 この話を読めばわかること…一目瞭然にわかることがいくつかある。
 天照大神が、女の神様が機織小屋から出てきたんだから、一番えらい女の神様も働いていた。“神々は野に出て働いていた”ってんだから。間違いなく“神々”、複数だ。一神教じゃない、複数。

 すなわち神々が行うんだから、罰のはずがない。神々が行うのは善行しかねぇ。したがって“労働は善”です。Working is a mitzvah。片っぽはWorking is a punishment。
 罰と善行じゃ全く違いますよ。したがって、外国人と付き合いのある人ならわかると思うが、外国人と付き合ってごらん。「退職した!」、シャンパン抜いて大騒ぎだろうが。

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